フラメンコの”高峰”
エル・グイトが来神
月末に阿藤久子と共演
現代スペインにフラメンコの黄金期を築い
た三巨峰の一人、エル・グイトが来日、
今月末の神戸公演を皮切りに東京、大阪
でそのハードタッチな”魂の踊り”を披露
する。神戸を拠点に意欲的なステージ活
動を続けている阿藤久子との共演が実現
したもので、天才ギタリストといわれるアグ
スティン・カルボネル”エル・ボラ”も帯同、
重厚な舞台が味わえそうである。
エル・グイトはマドリード生まれで、生粋
のジプシー。早くも7歳で舞台に立ち、スペ
イン国立バレエやマドリードスペイン舞踊
団で第一舞踊手を歴任。とりわけ1983年
には国民的詩人のロルカの「アマルゴ」を
もとに劇場向けのフラメンコを振り付けし、
これが国際フェスティバルの最高賞とな
った。
「動」と「静」のけんらんたる綾(あや)を
見せるフラメンコだが、エル・グイトはなか
んずく「静」の表現に卓抜なフィーリングを
持つといわれ、それだけに能楽の伝統に
なじんできた日本人には共感の土壌も深
いかもしれない。
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