--私とフラメンコ--
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フラメンコとの出会いは、早や23年も前のこと。マドリッドの「アモール・デ・ディオス」に飛び込んだのが、フラメンコ人生の始まりとなった。マリア・アクダレーナに2ヶ月習い、帰国するころにはプロになろうと決意して衣裳まで作ってしまった。 何がそんなに自分を惹きつけたのだろうか…。何しろ、出来ないことが面白かった。小さな頃から習っていた踊りとのギャップに戸惑いながらも、本能的な原体験、“ヤダー”と地団駄を踏んだ記憶が蘇った。もう一度、子供の頃に戻れるようで嬉しかった。 |
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もう一方で、フラメンコの歌や旋律にすっかり魅了されてしまった。解らないながらにも魂が揺さぶられる思い。数ある音楽のジャンルの中で初めて好きだと言えた。 フラメンコに出会えて本当によかったと思う。スペインとの往復の中で知り合った数々の素晴らしいマエストロやアーティスト達。彼らには人生そのものを教わったように思うからだ。 真剣に今を生きる、そして、生きている喜びを踊りの中で、また、教える中で感じつつ、人生を謳歌できたら最高だと思う。その根底にあるのが日常生活なのだと最近思うようになってきた。当たり前のようで当たり前でない日々の生活の中で、自然にあるがままに踊れたら…と願う今日この頃。 |
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▲スペイン留学時代 | ||||||||
コンパスがある限り、昔も今も行き来できるタイムトンネルを共有する。そして、どこの国の人とでもコミュニケーションが成り立つことの素晴らしさを、フラメンコは与えてくれた。 また、最近“時”とコンパス(3拍子系)が一体化して感じられる。随分とフラメンコに染まってきたのだろうか。一日が2コンパスとすれば1年は730コンパス。私の中でのコンパスが止まらない限り、フラメンコとは切っても切れない関係のようです。 これからも情熱と夢を持ち続け、精一杯の愛情と誠意をフラメンコに注いでいきたいと思う。次の世代にバトンを渡すまでは…。 |
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