田路真由美のスペイン留学日記
その3
●9月7日●9月10日午前●9月10日午後●9月17日
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●9月7日
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朝10:00とても眠い(+_+)。
朝からフラメンコってかなりキツイなぁ…。
今日は「ティエント」2日目。
昨日は、とってもエレガントなティエントに正直戸惑いがあった。
しかし、今日クラスの男性陣と先生が踊った時
「うっわ〜っ、カッコえ〜。」って思わず声に出して言ってしまった。
鳥肌が立った(゜o゜)。
その踊りを教えてくれーーー!!!
11:00にクラスを終え、バスに乗り次のスタジオ(男性の踊り手さん)へ。
スペインの街中を走るバスには時刻表が無い(-_-;)。
とにかくバスが来るまで待つ。待つ。待つ。。。
去年来た時は、車内での(停留所等)アナウンスも一切無かった。
だから、初めてバスに乗る人は回りの人に聞きまくるか、乗った時に目的地付近で知らせて下さいと運転手さんにお願いしておくか、もしくは勘でベルを鳴らして降りるかだった。
しかし、今年バスに乗ってみると「次は○○。」とアナウンスがっ!!
しかもテレビモニターまで(@_@)、路線図が映り現在の走行位置が分かったり、宣伝広告が流れたり。
スペインにしては大大大進歩だっ!
スタジオに到着。
「ブレリア」のクラスを取る。
この踊り手さんは、私がいつも受けているファミリーと親しく、彼らのことを尊敬している。
初めて留学した時から1度は受けてみたいと思っていた。
彼は、ブラソ・身体の使い方うんぬんではなく、内側から出る気持ちや心を重視する教え方をする。
そして、クラス時間の半分はフラメンコについて熱く語る。
それを聞くのが非常に面白い!
しかし、今日は何故だか代教の女性の踊り手さんが教えると言う。
なんでやっ(^_-)…不満だった。
しかし、せっかく来たから受けることにした。
「楽しいっ!!!」始まる前の気持ちとは裏腹に本当に楽しかった。
難しいことは何にもしていないけど、踊っていて気持ち良かった。
いつも受けていたファミリーのクラスもそうだけれど、踊る側をとても気持ち良くさせてくれる。
歌って、パルマ叩いて、面白いぐらいハレオをバンバンかけてくれる。
このクラス取って良かった〜。
彼らは1日交代でクラスを持つらしい。
明日もまた楽しみだ〜(^_^)!
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●9月10日午前
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今日はバスの中でナンパされた!!
80歳の爺さんに…(ーー;)。
今日はバスがとても混んでいた。
優しそうなお爺さんが「こっちにおいで。」と手すりが近い安全な場所を勧めてくれた。
これって立場が逆では?と思いながらも、優しいお気持ちを有りがたく受けた。
最初は「日本人かい?」「勉強しに来たの?バカンス?」などありがちな質問をしてきた。
「一人で来たのかい?」 そうだよと答えると、
「一人は寂しい。一人は寂しいねぇ。」としきりに繰り返して言う。
「こっちに友達は?恋人は?」 友達はいるよと答える。
すると…、
「一人で寝て、一人で朝を迎えるのはとても寂しいだろ?」
「私はSevillaの全てを知っているから、一緒に散歩しよう。」
「一緒にどうだ?どうだ?」と。
今から授業があるから無理だ、とハッキリ言っても何だかんだ意外にシツコイ
(-_-メ)
もう面倒臭くなって、スペイン語が分からない振りをしてトボけていた。
学校に行くから次降りるね、と言ってバスを降りると、一緒に降りてきた!
何でやネンっ…(^_-)。
昼間っからメチャしつこい爺さんだった。
最後はSevillaにも彼氏いるねん!ってウソついた。
は〜っ(*_*)、こっちは80過ぎてもナンパするんや〜。呆れてしまった。
さっすが情熱の国だ!!
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●9月10日午後
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用事があり、とある工場に行った。
開いていると教えられた時間帯に行ったのに閉まっていた。
うっそでしょぉぉぉ〜〜っ(@_@)!
わざわざタクシーで来たのに〜〜っ!!
扉には『夏時間営業8:00〜15:00』の張り紙。
悔しいから、何度も扉の呼びリンを押してやった。
返事はあるはずもなく…。
電話もしてみた、「只今夏時間営業のため。」と留守電が流れた。
ハッ、しまったっ!ここってタクシーじゃないと帰れないんだった!
帰りは電話でタクシーを呼ばなければ来ないよ。って教えられていた。
ここは工場などの倉庫が集まる場所で、近くには何にもなく高速道路のような車道
のみがある。
試しに車道近くに出てみた。
車はバンバン高速で走っているが、タクシーは見当たらない。
やっと1台タクシー来たが、人が乗っていた。
車の中の運転手達は、何でこんな所に立っているんだ?みたいな顔で通り過ぎて行く。
暑いよぉーー(T_T)、こんな所でヒッチハイクなんてゴメンだーー!
こんな時に限って携帯のプリペイドカード切れやし…。
さっきの工場への電話が最後やった。 公衆電話も見当たらない。
今日はナンパ爺さんといい、全くツイてねぇー(^_-)。
倉庫街に戻ると、2人のおじさん達が出て来た。
「この辺でタクシーは何処でつかまえることが出来ますか?」って聞いてみた。
「この辺はないよー、電話で呼ばなきゃ。」
(分かっているんだよーそんなことっ(^_-)。何とかしてくれるかなって思ったんや
けどっ…。)
「タクシー会社の電話番号を知ってますか?」
「知らないねぇー、ここをもう少し先に行くとお店があるから、そこで聞いてみて。」
歩いてみた、お店って…これかっ??
小売っぽくない家具屋のような店があった。
閉まってるやんっ!ここも夏時間営業なのか?
もう少し歩いて角を曲がると、『BAR』と書かれた看板発見!
外観はどうみてもBARには見えなかったし、閉まってるようにも見えた。
頼むよーっ!暑いし〜喉もカラカラやしっ!
開いていたーー♪
中はガラ〜ンとしていて、一般的なBARの雰囲気ではなかった。
きっとここの倉庫街で働く人達の休息の場で、私はどう見ても変な客。
「ビールください。」
ビールを受け取って、タクシーについて聞いてみた。
ちょうど近くに置かれていた公衆電話を指差して「これで、呼ばなきゃ。」と言われた。
「番号分かりますか?」と聞くと、
「これで調べて。」って、ポンっとタウンページみたいなものをほり投げてドコかに行ってしまった。
(うううっ(・・;)、私は外人やし電話かけてくれるかも?なんて甘い期待をしてたのに。)
Tの欄で『Taxi』を調べる。
番号は直ぐに見付かった。
(ああ〜、ここの地名って発音しにくかったなぁ〜(>_<)。)
しかも中心街から離れた、倉庫街の中にあるBARの位置を説明するのも難しい。。。
BARの紙ナプキンを1枚取って、そこに書かれた住所を用意して…、ビールを一気
飲みして…。
(おおっ!!おじさんがこっちに戻ってきた_)
「(番号)見付かった?」
(なんやっ、気にかけてくれてたんや〜(~o~))
「電話は私がかけるんで、タクシー会社の人と話してもらえませんか?」
「いいよ!言ってあげるよ!」
さっきはコワそうやったのに、急に優しそうな顔に見えてきた。
おじさんは老眼鏡を取りだし、探した番号を必死に見ながらかけてくれた。
後から入ってきたお客さんもホッタラかしたまま、なかなか通じないタクシー会社を
3件もかけてくれた。
「本当に有難う!ビールもう1杯ください!」
ビールは最高にうまかった〜(^_^)。
その後も無口に黙々と働くおじさんを眺めて、カッコイイなぁーなんて思っていた。
ずっと気にかけてくれていたのか、タクシーが来ると直ぐに
「ほら、来たよ!」と知らせてくれた。
お金を払って、お礼を言って、おじさんはすぐに仕事に戻って行った。
ビール2杯にしてはかなりのチップを机に置いて帰った。
帰りのタクシーの運ちゃんには「こんな所に何しに?」と聞かれた。
何やかんや話していたけど、酒臭かったんちゃうかなぁ〜(^_^;)。
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●9月17日
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今週13日からクラスを増やした為、かなり忙しくなった。
前半はかなりゆ〜っくり過ごしていたから、今は忙しくてもレッスンが楽しい。
レッスンして、夜からビエナルを見に行った日には、疲れてバタンキューだった。
だからここ1週間、日記を書いていなかった…(^_^;)。
まぁ、普段から飽き性プラスかなりの面倒くさがりで、日記なんて書く習慣がないしねぇ。
今日は、今教えてもらっている踊り手さんについて書いてみる。
彼のクラスは30分〜1時間の延長なんてしょっちゅう。
その内の半分はフラメンコに対する彼の思いや、知識を熱く語ってくれる。
とっても熱い熱いクラスで、私は大好きだ!!
いつもクラスが終わると彼は、
「ありがとう、私の話しを聞いてくれて。」
「ありがとう、今日もクラスに来てくれて。」
「ありがとう、……。」
と、必ずたくさんの『ありがとう』を言う。
そして帰る際に挨拶をすると、ここでも
「ありがとう、また明日ね。」と返ってくる。
生徒さんへの感謝の気持ち!彼の姿勢を見習わなければと思った。
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